保護犬NEO
我が家のNEO♂のお話です。
NEOは今年の夏が来ると5歳になる3頭目のハスキーです。
以前blogでNEOの事を書きました。

よろしければ合わせてお読み下さい。

3本脚のNEO
NEOは右の後ろ脚がありません。
「どうやって歩くの?」と聞かれる事がありますが、そう思うのは普通の事だと思います。
と、言うのも私自身も最初にそう思ったからです。
でも、NEOは他の子達と一緒にお散歩していますし、常に行動を共にしています。
彼だけが特別扱いされた事はありません。
それだけ普通の生活をしているのです。

保護犬
NEOは、ひどい繁殖場で産まれました。
慌てた母親がへその緒と間違えて足を噛んでしまったと聞いています。
売り物にならないと判断され、処分されそうなところを保護団体さんに助けられました。
お見合いに行った時に、
「どうやって💩をするのだろう?介助が必要なのかな?」
と思っていましたが、3本の脚で器用にバランスをとって他の子と同じ様に排せつをしていました。
本当は失った方の脚は付け根から切断した方が身体に負担が少ないのだと外科の先生からお勧めされた事があります。
その方がバランスが取れて生活しやすいのだそうです。
でも、脚を失った時の痛みと出血する事に大きなトラウマを抱えているNEOにもう一度痛い思いをさせる道を私はどうしても選ぶ事が出来ませんでした。
今でも彼の姿を見ていて手術はしなくて良かったと思っています。

長所
みんなと同じ事が出来なくて悔しい思いをするかもしれないと言われていたけれど、彼の凄い所はハンデをハンデと思っていない事。
例えばみんなが車に飛び乗る時、NEOは飛び乗る事は出来ません。
私達が手を貸してあげて乗る事が出来ます。
でも、それはトランクから乗る時。
助手席を開けてあげると一番に飛び乗っています。
それは、段差を利用すると言う知恵があるから。
小さな身体を活かしてみんなが滑り込めない場所から飛び乗るのです。

あきらめない性格
そして、彼の良い所は誰よりも友好的な事。
自分が優しくされて来た分、誰にでも優しく出来ます。
それがたとえしつこいと怒られたり嫌がられても、彼はめげる事はありません。
何度も何度も。
何度でも。
心を開いてくれる迄しつこいです。
でも、心細くて本当は寂しいと思っている子にはありがたい存在なのではないでしょうか。
その証拠に我が家の4頭目の心温(SHION)は、NEOから様々な事を学び、彼の事が大好きです。
彼との関わりの中で心を開き、だいぶ犬らしくなって来ています。
人間だって人見知りの馴染めない子は、声を掛けられても上手く話をする事が出来なくて「一人が好きなんだね」って放置されてしまう事もあるかもしれません。
でも、そこにNEOみたいな子が居たら救われる気がします。
しつこいなって思いつつ、あの無邪気な笑顔で「大丈夫だよ!」って言われたら、ついつられて笑顔になってしまうと思います。
「大丈夫だよ!うちに来ればいいじゃん!」と誰でも連れて来てしまいます。
保護猫達にもしつこい位優しいお兄ちゃんです。
彼の優しさとハンデをハンデと思わない前向きな性格。
他者への優しい気配り。
それは、動物さん達だけではなく人間にとって大切な事だと思います。
ヒトが忘れてしまいがちな他者への気持ちを教えてくれています。

NEOから学ぶ事
NEOの様に他者への思いやりや気配りが出来ているかなと自分を振り返ってみると、私はあんなに優しく出来ていないかもしれません。
もう少し優しくなれるのではないか、もう少し思いやりを持って接する事が出来るのではないかと反省します。
あんなに強くいられるだろうか。
あんなに自分を信じて前向きでいられるだろうか。
毎日の彼の行動を見ているとそんな事を考えます。

NEOの名前
彼の名前はある映画の主人公から頂きました。
その主人公は映画の中で「救世主」でした。
そして、NEOは「新しい」と言う意味を持ちます。
彼は、新しい救世主。
私にとっても救世主です。
自分を信じる力。
ハンデも個性と受け入れる力。
他者への愛情。
私が学ばされ、活かれています。
日々、沢山の事を犬であるNEOから学んでいます。
ヒトがヒトらしく生きて行く為に学ぶ相手は決して人間だけが対象ではないのだと感じています。
生きる事に一生懸命で、人間の様にヒトと自分を比較したり、誰かをねたんだり、恨んだりする事なく、その瞬間その瞬間を一生懸命生きている彼等。
毎日を全力で生き、命を全うする迄生き続ける彼等。
生きる事の意味を学ばせてくれる人生の師は動物さん達かもしれません。
動物に依存していると思われる事もありますが、私を日々成長させてくれている大きな存在である事には何も変わりはないのです。
彼等との出会いは私を私らしく、私に人間の感情を教えてくれる大切プロセスだったのだと思います。
私が脚の代わりになってあげようなんて思っていたけれど、脚の代わりなんて彼には必要なくて、3本脚で堂々と生きています。
私がしてあげられる事なんてほんのちょっとしかないみたいです。
しいて言うなら高い所に乗る時のお手伝いと、右側がかゆい時にかいてあげる事位です。
無い物ねだりをするのは人間だけ。
無い物を数えても増える訳ではありません。
だったら、ある物を数えよう。
ねたんでも欲しがっても比べても無い物は無いのです。
自分に与えられた物を最大限に活かすだけだよってNEOは教えてくれています。
毎日の学びをありがとう。
毎日の笑顔をありがとう。

貴方に出会えて私は幸せです。
これからも沢山の笑顔をふりまいてほしいです。
出会ってくれてどうもありがとう。
私を選んでくれて本当にありがとう。
産まれて来てくれて本当にありがとう。
また一緒に冒険をしようね!